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 ●定款変更の認可

   

                         定款変更認可申請

      根拠法規       中小企業業等協同組合法第51条第2項 同法施行規則第5条

       申請者                代表理事

      提出期限         定めはありませんが、総会後遅滞なく申請すること。

                  定款変更の効力発生日は認可書が組合に到達した日になります。

     定款変更の効力    ただし、変更事項が登記を要する場合は、変更登記が完了して

                  始めて効力が発生します。

 

   

 

   定款の条文を一字一句でも変更する場合には、法律の規定に基づき、総会における特別決議によることと

  されています。特別決議は総会において総組合員の過半数が出席し、その3分の2以上の多数の賛成を要し

  ます。しかしながら、協同組合は所管行政庁から認可を受けて運営するところですから、総会の議決のみな

  らず、所管行政庁の認可が必要となります。

 

   さらに、定款変更の認可申請を行うには、総会開催以前にあらかじめ所管行政庁との事前協議・調整が

  必要となりますので、その後の組合運営のスケジュールを鑑みて、早めの対応が望まれます。

 

   定款の変更が必要となるケースは様々ですが、代表的なものを次に列記します。

    ①「組合名称」の変更

    ②「地区」の変更

    ③「事務所の所在地」の変更

    ④「事業」の変更

    ⑤「組合員の資格」の変更

    ⑥「出資1口の金額」の変更

    ⑦「役員の定数」の変更 など

   

   定款変更のポイントとしては、組合へ新たに加入者があった場合に上記②「地区」や⑤「組合員の資格」の

   変更を伴う場合があります。例えば、単一の都道府県を「地区」とする協同組合に他当道府県の加入者があ

  った時は現行の都道府県認可から国の認可へ認可替えとなります。正確にいえば、参加組合員の業種資格

   に応じた所管の官公署又はその地方支局への認可替えになりますが、この場合は旧認可行政庁と新認可行

   政庁双方との協議や調整、その後の申請を行います。また、既に広域組合として活動する組合に加入者があ

  ったに加入者の業種資格が定款に規定する「組合員の資格」に該当がない場合、定款の変更が必要となり

   ます。さらに、当該業種資格の種類によっては、新らたな所管行政庁の認可も必要となるケースがあったりと、

   加入に伴う定款変更一つとってもケースバイケースといえます。

 

   さらに重要なポイントしては「外国人技能実習共同受入事業」を新たな組合事業とする場合です。現在、法務省と

  中小企業等協同組合法の主管省庁たる中小企業庁による組合の運用強化策として、組合設立後、少なく

  も1は実習事業以外の組合本体事業を実施しなければ実習事業自体の実施ができません。設立初年

  度を終え、決算手続きなどを完了させてから、上記④「事業」に「外国人技能実習事業及び職業紹介事業」を

  追加すべく定款変更の認可を受けることになります。その上、定款変更においては、実習事業及び職業紹介

  事業に関する詳細な事業計画や収支予算をはじめ、実習生受入れに伴う組合の管理責任に関する事項の明

  確化、その他これに伴う規約・規程の準備などを整えた上で、認可行政庁へ事前協議・調整を行い、その後、

  総会の議決を経て認可申請の手続きに移行します。実習事業の実施を検討する際には、これら一連の定款

  変更手続きを含め、職業紹介許可又は届出、さらに在留申請などの行政手続きを含めた全体的な事業プラン

  を講じる必要があります。

 

   また上記⑥「出資1口の金額」の変更について、金額を増加する場合はこの限りではありませんが、減小を

  行うには、公告及び催告など、組合債権者の保護のための事前手続きが別に定められていますので、あらか

  じめ注意を要します。

 

   その他、定款中の一部を変更することにより、その関連条文の変更も併せて行う必要が生じることも少なか

  らずありますので、留意が必要です。

 

  

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